
皆さん、こんにちは!受験博士おじ。と言います。
今回は、世界恐慌の中で行われた各国の取り組みについて見ていきましょう。
・アメリカのニューディール政策って、なに…?
・イギリス・フランスが行った、ブロック経済とは何か?
・どうして、ソ連は世界恐慌の影響を受けることがなかったの…?

そこで今回は「【わかりやすく解説】世界恐慌の影響で行われた各国の取り組みとは?」を徹底解説するぞぉ!!
もくじ
【おさらい】世界恐慌とは?
世界恐慌の中で行われた各国の取り組みについてみていく前に、「そもそも、世界恐慌とは何なのか?」について確認しておきましょう。
世界恐慌とは、ニューヨークの証券市場で株価が大暴落したことがきっかけで、アメリカの恐慌が世界に影響した事件でしたね!
この事件により、アメリカの会社や銀行が次々と倒産し、その影響が各国に広がったんでした。
→参考:【わかりやすく解説】世界恐慌とは何なのか?日本にどんな問題が起きたの?

そして、この世界恐慌の中で、国の経済を守ることが各国の政府の重大な課題でした。


世界恐慌の中でも、各国では自国の経済を回すための方法を実践していた!
アメリカのニューディール政策とは?
さて、世界恐慌が起きた国はどこでしたか?
そうですね。「アメリカ」でしたね!
そこでまず初めに、世界恐慌の中で行われた「アメリカ」の政策について見ていきましょう。
ですが、その前に、世界恐慌でアメリカがどのような問題に直面したのかについて知っておきましょう。
世界恐慌の影響で、アメリカを襲った問題点として挙げられるのが、「会社」や「銀行」が次々と倒産したことでした。


そもそも、私たちはどうやってお金を得ていますか…?
おそらく、多くの人が、どこかしらの会社に所属してそこでお給与を得ているはずです。
みなさんのお父さん、お母さんもそうではないでしょうか。
朝から出勤して、夕方か夜に帰ってきますよね…?
じつは、多くの人がそのように、会社に所属することで「給与」をもらい、生計を維持することができているんです。
しかし、世界恐慌下のアメリカでは、その会社が次々と倒産してしまいます。
つまり、「お金を稼ぎたくても、稼げない…」ということが、特に問題でした。
(ついでに、この時の失業率が40%でした。
つまり、10人いたら「4人」は仕事に就くことができませんでした…。)


当時のアメリカでは、「仕事に就くことができず、給与を得ることができない…」という人が多かったんです。
そこで、当時のアメリカのルーズベルト大統領は「ニューディール政策」を実行しました。
まずは、学校の教科書に載っている「ニューディール政策」の説明を見てみましょう。
新規まき直し政策や、単にニューディールとも呼ばれる。
おそらく、このような説明を受けるかと思います。
しかし、この説明の中では、「新規まき直し政策」や「ニューディール」という単語が分からないですよね…?
そこで、これらの単語を別の表現で言い換えると、「公共事業を増やして、雇用を増やそう!」という意味です。
公共事業とは
学校・図書館・公園・道路・上下水道の整備、河川の改修などの事業を指します。
つまり、当時のアメリカの考え方はこうです。
世界恐慌により、会社に就職して給与を得ることができない人がたくさんいる。
それなら、国が「公共事業」として、会社に変わって国民にお金を支払おう!
(具体的には、子どもたちが毎日通う「学校の整備」、子どもたちの遊び場である「公園の整備」、車が道を走るために必要な「道路の整備」、安心して清潔な水が飲めるようにするための「水道の整備」などあげられます。)
↑↑↑このように、考えました。
つまり、今までは「会社から給与をもらっていた」のですが、
ニューディール政策では、「国から給与をもらえる」という仕組みに変えたということです。


ニューディール政策により、「国」が「国民」に給与を支払う仕組みが整った。
イギリス・フランスのブロック経済とは?
では次に、「イギリス」「フランス」の世界恐慌下での政策について見ていきましょう。
イギリスやフランスは、「ブロック経済」という仕組みを成り立たせることで、世界恐慌の影響を防ごうと思いました。


では、ここで学校の教科書に載っている「ブロック経済」の説明を見てみましょう。
ブロック経済とは
本国と植民地,半植民地,従属国が形成する一つの経済圏である。
おそらく、このような説明が書かれていると思います。
この説明を見て、「あぁ!なるほどね!」と思える中学生の方は少ないですよね(笑)
注目すべきなのは、「経済圏」という単語です。
ここで、今の日本の経済を例に考えてみましょう。
皆さんが、近所のスーパーに行くと、「フィリピン産」「ベトナム産」「インドネシア産」など、海外の商品が並んでいますよね?
つまり、日本の経済は、「海外との貿易」で成り立っていることが分かります。
これが、「日本の経済圏」という意味になります。
言い換えると、日本の経済圏は、「日本で生産されるもの+海外で生産されるもの」で成り立っているということを表しています。
この「経済圏」の考え方が、とても重要になってきますので、しっかり押さえておいてくださいね!
では、話を戻しますね。
ブロック経済では、経済圏を「本国と植民地,半植民地,従属国と『自国との関わりが強い国だけ』に限定して、経済を回そう!」という政策を指します。
したがって、この頃のイギリスやフランスでは、スーパーに行ったら、「イギリス産」、「フランス産」「(植民地の国)産」のものばかりが並んでいるということになります。
では、ここで、このような経済の仕組みを作ることのメリットについて考えてみましょう。
それは、もう一つしかありませんね。
それは、海外(当時は、特にアメリカ)との貿易に依存して経済を回そうとすると、
アメリカの経済状況が悪くなった際に、また世界恐慌と同じ状況になってしまうからですね。


→参考:【わかりやすく解説】世界恐慌とは何なのか?日本にどんな問題が起きたの?

ブロック経済とは:海外との貿易はなし。
その代わりに、自国との関わりが強い国とだけで経済を回そうとした。
スターリンの五カ年計画とは?
世界恐慌の影響は、依然として各国に広がっていきます。
ですが、唯一、世界恐慌の影響を全く受けなかった国があります。
それが、当時の「ソ連」です。(今のロシア連邦です。)
それでは、どうしてソ連は世界恐慌の影響を受けずに済んだのでしょうか…?
それは、スターリンが行った「五カ年計画」という計画経済によるものです。
ここで、教科書に載っている「スターリンの五カ年計画とは」について確認してみましょう。
スターリンの五カ年計画とは
急激な重工業化と農村集団化を柱とした、社会主義国家建設計画を指します。
おそらく、このような説明が書かれていると思います。
色々な単語の意味が、分かりにくいですよね(笑)
「重工業化?」「農村集団化?」「社会主義国家建設計画?」といった感じでしょう。
ここでは、いったん「社会主義国家建設計画」は置いておいて、それ以外の単語の意味を解説します。
結論から言うと、スターリンの五カ年計画では、スターリンを主導に国民に対して、
「Aさんは、重工業に関わる仕事をして!」
「Bさんは、農業をやってね!」
「Cさんは、漁業をやりましょう。」
というように、「国民に仕事を割り振ってしまおう!」という政策を言います。
(ついでに、この与えられた仕事については、「5年」を目途に計画が立てられることにちなんで、「スターリンの五カ年計画」と言われるようになっていきます。)
では、このように国民一人一人に仕事を与えることのメリットは何なのでしょか。
ここまでの文章を読んでくださっている皆さんなら、もう分かるかもしれませんね!
そうです!
「国民に、平等に仕事を与えることができる」ようになったことなんです!


また、この「平等」という単語は、「社会主義」の考え方を理解するのに必要な単語です。
スターリンの五カ年計画では、国民一人一人に平等に仕事を与えられ、みんな平等に給与をもらうことができます。
つまり、「働きたくても、働けない…。」「給与が欲しくても、もらえない…」という不平等をなくそうとした考え方が「社会主義」になるんです。

僕は、社会主義の国に住みたい!!

そのことについては、別の機会でまとめておくぞぉ!
スターリンの五カ年計画とは:
スターリンが主導で国民に仕事を与え、みんな平等に給与がもらえる仕組みを実現した。
さいごに
今回は、世界恐慌下の中で行われた「アメリカ」「イギリス・フランス」「ソ連」の政策について見てきました。
どうでしたか?
それぞれの国の政策の説明を友達に説明できそうですか…?
ついでに、私たちは、他人に説明することで理解を深めることができます。

ぜひ、今回の記事を参考に友達にこの内容を説明できるようになってくださいね!
今回は以上です。
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